黄河と言えば、世界史や地理の授業ではお馴染みの河。
中国の文明の源とも言えるこの黄河に異変がおきている。
中国は、二酸化炭素の排出が世界トップまで来ていることからわかるとおり、経済最優先の政策をとっており、環境に対する配慮は二の次、三の次といった按配だ。
そして日本も経済成長期にそうだったように、国の経済力に直結する工業系の工場はフル稼働である。
中国は農業へも力は入れてはいるが、一番は都市化の波。農業でも水を使い、当然工場でも水を使う。そして、都市化が進めば各家庭で使用する水の量は増える。
実際、今でも日本はそうだが、工業系の企業を誘致する場合には「水」資源と、排水処理施設の有無やそれに見合った施設の有無などが条件となる場合が多い。が、中国と日本の違うところは排水処理である。いわゆる垂れ流しであるのが今の中国。
工業用水や農業用水、家庭への水道水の供給のため、黄河の水が使用され、その後、化学薬品などが混入した工業汚水、家庭からの生活排水が再び垂れ流しで黄河に戻される。
水量が減っている上に、汚水が流れてくるわけだから、少ない水量では汚水は緩和されるわけもなく。。必然的に河は汚染されていく。いわゆる公害である。
加えて黄河を利用したダムが多数造られたことも水量の減少の要因となっている。
黄河流域ではこの公害化が加速しており、美しい河は「死の河」となりつつある。
水。
水は飲料であり、農作物を作るために必要なもの。
その水が汚染されている。
水不足は、
飲料水の不足。
食糧不足。
環境悪化→いわゆる公害病の発生。
→自然環境の悪化。
をもたらす。
10億人という人口のいる中国で、実際にこれらが連鎖で起こった場合は、「飢餓」も想定内に入ってくるだろう。
文明発祥の黄河。
文明終結の黄河となる日も近い。
●黄河崩壊[前編] 汚染と水不足の現実(nikkeiBPnetより)



